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スマートにRWD化してLet's 2駆ドリ!!  **気まぐれRCコラム**

タミグラ仕様から魅惑のドリ車へお手軽コンバート

タミヤGPを戦ったマシンが翌週にはドリ車に!! …そんな、まったく別のふたつのRCジャンルを、1台でダブルで楽しんじゃおうというなんとも欲張りな目論見なのであります。さて、どうなりましょうか。

RWD DRIFT SPEC 02

TT-01/02系の最大の魅力は、その「自由さ」と、それを受け止める「懐の深さ」にあると思うんです。入門用モデルとして揺るぎないポジションを持ついっぽうで、多くのユーザーの多岐にわたる要望をそれとなく叶えてくれる“優れた拡張性”が、楽しさに一段とブーストをかけてくれるんですよね~。

そこでこのたび、ちょっくらチャレンジしてみました大胆な仕様変更に。ガラリといっちゃいますゼ。周回レース仕様(グリップ)から2駆ドリフト仕様にまるっとコンバートです!!

RWD DRIFT SPEC 16

☆   ☆   ☆   ☆

以前から気になって注目していた“MRC(MATRIX RACING CLUB)”というブランドからリリースされているこれら(↓)のパーツを使って組み上げました。

「タミヤ TT-02用 2駆ドリコンバージョンキット」
RWD DRIFT SPEC 01

比較的リーズナブルでありながら、樹脂部品の精度&剛性ともバッチリ高品質で申し分ナシだし、わかりやすく親切な説明書もとってもありがたい。

なによりそのコンセプトが素晴らしい!! いまだかつてここまで遊び心溢れる気の利いたカスタムパーツが存在しただろうか!? ってくらいの優れモノです、いやほんと冗談抜きで。「ちょっと試してみたいな~」なーんて気になってたひとも多いんじゃないでしょうか。

ただひとつ、欲を言えば…というレベルで、微妙に惜しいナと感じるポイントもなくはなく。

今回は2駆ドリ仕様にコンバートするにあたり「すぐに作り換える←→もとに戻す」が自在に行き来できるよう「切った削ったは一切ナシの基本無加工で」という条件を課したんですね。ベースがタミグラでそこそこいい成績残せるような仕上がりだからってこともありまして。

ステアリングワイパー取り付けの際、バスタブシャーシの一部切削加工が不可欠なため、このパーツのみMRC製の装着を見送らざるを得ませんでした(代わりに別のメーカーの無加工で取り付けられる類似パーツを使用)。

一度ドリフト仕様に変更したらもとには戻さない、的な使い方ならある程度の加工は受け入れられるのでしょうが、できることなら、ここは無加工ボルトオン換装にこだわってパーツの図面を引いて欲しかったナ…というのが率直な思いです。ほかすべての出来がとってもいいだけに。

バスタブは実車でいえばモノコックフレームに相当する部分。後戻りできない加工はやっぱり気が引けるし、そもそもそんな加工技術を持ち合わせていない、ってひとは自分も含めそれなりにいると思うんで。

☆   ☆   ☆   ☆

そんでもって完成したのがコチラのマシン。タミグラ参戦時の仕様からサクサクっと様変わりし、見事RWDのドリフトスペックに生まれ変わりました~~!! フロントタイヤのキャンバー角(-8.5度)がいかにもドリ車ってかんじで雰囲気出てるでしょ!?

RWD DRIFT SPEC 14

モーターはとりあえずタミヤの10.5Tを搭載、スパー70T×ピニオン17Tのギヤ比10.71で駆動する。

ダンパーやデフ(ボールデフ)はレース時からそっくりそのまんま使いまわす。リヤの足まわりは、トー角を3.0度から1.5度まで減らしたくらいで基本変更なし。ダンパー下側の取り付け位置のみひとつ内側に移してサスの伸び側ストロークを確保してみました。

メカレイアウトなんかも極力フツーっぽく留め、パーツの交換も最低限。細かい部分に若干の手直しや独自アレンジはあるものの、よくできたコンバージョンキットのおかげで、とてもスマートにモディファイできたと言っていいんじゃないでしょーか。

RWD DRIFT SPEC 13

一方通行の完全作り換えではなく「もとの姿に復元可能」な仕様変更ってことで、正直、詰めが甘い部分も多少なりともあると思います。ステアリングの最大切れ角とかアッカーマンとか重量配分とかあれやこれや…。

でも、なんだかんだそれくらいのユルさ&足りなさがあってちょうどいいのではないかと、そう思っとります。今回めざしたのは実車でいうところのストリートリーガル仕様。なにもいきなりD1仕様ばりの究極のパフォーマンスを求める必要もないわけで。

走らせて「もうちょいどうにか…」なーんて新たな欲求が生まれれば、その解消(アップデート)が次の目標になって、さらなる楽しさやワクワク感につながるってもんです。

RWD DRIFT SPEC 06
アンプはタミヤレースレギュで指定のTBLE-04SR。載せる位置をモーター側にギリギリまで寄せてジャイロ(Futaba GYC430)の搭載スペースを確保してみた。タミグラ仕様に戻す際は、ジャイロ本体は積みっぱなしで配線だけ外して(挿し直して)やればオッケーかと。

RWD DRIFT SPEC 05
ステアリングワイパーの左右接続部(ブリッヂ)には純正のプラパーツをそのまま使用。天地逆さまに組むことでリンケージの取りまわしも自然な角度にバッチリきまった。サーボセイバーはアジャスタブルタイプの調整機能を活用しもっとも短く設定して使用(15mm)。

RWD DRIFT SPEC 03
フロントダンパーの取り付けはロワアーム下側の穴を使用。リテーナー部との干渉を避けるため、ダンパーエンドはTRFダンパー用強化V部品の2mm長いタイプを使い、上側2mm、下側3mmのアルミスペーサーを介して固定。これで無加工でOK。スプリングはTT-02D純正を。

RWD DRIFT SPEC 04
ステアリングワイパーの位置が想定よりやや高くなったため、タイロッドの角度を適正に保てるようナックルは指定の取り付け方法とは逆に組んだ(ナックルストッパーが上に向く)。ナックル上下に挟んだスペーサー(上2mm、下3mm)はジオメトリーを好みに合わせるため。

RWD DRIFT SPEC 07
タミヤBRZボディをそのまま使うことから、タイヤがボディに干渉しないようリヤにもネガティブキャンバー(-4.5度)を多めにつけた。ユニバが42mmのままでは長すぎで、サスペンション稼動時にデフジョイントに当たって不具合が出るため39mmに変更して対処。

RWD DRIFT SPEC 08
リヤダンパーはロワ側の取り付け位置をひとつ内側に変更。これでドリフト仕様に求められるしなやかさとじゅうぶんなリバウンドストロークを確保。スプリングは暫定的にショート黒赤で。ちなみにサスアームはTA07用(ミディアム)で、秘技リバーシブル組みが好感触。

RWD DRIFT SPEC 09
ハイスピードギヤセットのスパー(68T)をTA05用の70Tに変更。ピニオンは耐久性重視でバギー用のスチール製17Tを組んだ(約10.71)。この流用はギヤノイズも静かになってよさげなかんじ。10.5Tモーターのパワーを持て余すようなら15.5Tへの変更もあるか。


☆   ☆   ☆   ☆

さてさて、そんな一粒で二度おいしい(古っ!!)、二刀流(ベタすぎ!!)マシンの走りはというと…。

RWD DRIFT SPEC 11

結論から言ってしまうと、よくわから~ん!! でした。(←無能~~)

こちら人間側の2駆ドリの経験値が限りなくゼロに近いとあって、マシンの良し悪しがどうのと寸評できるレベルにありませんよと。

セッティングがそこそこハマっているのか、それともとんでもなくズレているのかさえまるで判断できんという体たらくっぷり。

そもそもジャイロのゲイン調整なんかも、F1なんかで使ってた要領でしか触れないから、きっと正解はちがうところにあるのでしょう。

やっぱりRWDドリフトは思ってた以上に奥が深くてムズカシイっスな~。スピンせずに自在にコントロールできるようになるには相当な修行が必要そうです。

RWD DRIFT SPEC 10

次は、少しパワーを落として出力特性をマイルドにして走らせてみたいですね(スロットルのEXPをガッツリ絞ったりもしたけど、ズブのシロートに10.5Tはやはりやりすぎだったようなので)。

それと、切れ角不足問題。アッカーマンが開く方向に切れて現状あまりよろしくなさそうなので、このへんはいずれ手直しをしていきたい。

現時点でいえば、それこそ「伸びしろ」しかないですからネ。楽しみが尽きません。


RWD DRIFT SPEC 15




【REPORT】第32回 タミヤグランプリ全日本選手権 東京大会(後編)

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参戦記 その2
~実戦編~


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練習走行

前日に公開されたコースレイアウト紹介の動画を見て戦慄が走りました。「ぜんぜんグリップしてないじゃん!! どうするよ!?」と。コースに敷かれたカーペットの表面がまだ馴染んでないのか、かなりヤバそうな雰囲気。

まずはMスポーツ。M-08ではなくM-07を持ち込むべきだったか…と少しばかり不安を覚えつつ、フロントにMグリップ(Hインナー)、リヤにSラジハード(Hインナー)を装着してコースイン。

やはりというか、案の定、まわりを見渡せば巻いてるマシンもけっこういるっぽく。

そんななか
「ん!? ぜんぜんイケるんでない…!?」

予想に反し、若干アンダー気味なものの、激しく巻くようなこともなく安定して走って悪くない。これならじゅうぶん戦える…内心ホッとしました。

Mがあれだけ走るなら…と余裕をかましてたら、なんとStのTT-02Sが危険モード全開だった。リヤグリップがまったく足りてない。ここまで酷いテールハッピーに陥いるなんてちょっと想定外。なんらかの対策を打たないと話にならんゾと。

やはりみなさん感じ方は似たり寄ったりで、タイヤをどうするかでかなり迷われているようす。ウチのマシンはギヤ比が不利なこともあり、少しでも最高速を稼ぎたいからレーシングラジアル以外の選択肢はないワケで…。

コース自体はいたってシンプルでタミグラらしいレイアウト。それなりにストレートもあるから車速も無視できないかんじ。攻めどころは1コーナーから続く複合の左から右、それとバックストレート終わりの後半セクション左1コめか。どのエリアもオレンジのマーカーは要注意ですよと。

練習走行後、2台ともモーターを外しKV値チェックへ。M-08のほうは2165でOK、TT-02Sのほうは2235とややオーバー気味。要調整となったため、某メーカーのテスターを用いて50~60くらい下がる方向に触って予選に備えました。

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☆  ☆  ☆  ☆


予選 ROUND 1

Mスポーツグランプリ

1回めは後列からなので無理はせず抑え気味に様子をみる作戦で。

スタート後の混乱をまずまずのロスでくぐり抜け無難な走りに徹しゴール。マシンはそこそこよく走ってるっぽい。

66台中8番手。


Stグランプリ

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ファイバーモールド系のミディアムやハード、もしくはC2などといった別のタイヤに頼る選択肢を持っていない以上、マシン側のセッティング変更でどうにか走るように整えていくしかない。

まず取り組んだのがリヤのトーイン変更。2.5度から3.0度に増やしてみた。さらにサスの伸び側を確保するという意味合いから車高を1.0mmほどダウン。

リヤまわりにウエイトを積むとかさらなる対策を打つかしばし悩むも、ヘンにイジりすぎて泥沼化しても…との思いから却下。

原因が路面とタイヤのマッチングにあることは明白。路面が少しずつよくなることを信じて(願って)まずはこの状態で臨もうと。

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2.5度から3.0度に換えたからといっていきなり激変とはいかないでしょうが、とりあえずやるだけやる。あとは路面がクリーンアップされてよくなっていくことに期待。こんなリヤグリップが不足する状況だと、最善の打開策は「もっと食うタイヤに交換」なんでしょうきっと。

慎重にスタートすると、すぐに練習走行時よりグリップすることがわかった。前後とも滑るような感覚はあるものの挙動は安定している。これならとペースを上げ2分終了。

48台中9番手。


☆  ☆  ☆  ☆


予選 ROUND 2

Mスポーツグランプリ

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マシン的にはなんら問題なくよく走ってる。勝負の2回めは前列から。

1回めの手応えからして、スタートさえうまく抜けられれば4~5秒はラクに詰められるハズ、あわよくばもっと…みたいな思惑があった。そのための準備をしてきたし。

とんだ取らぬ狸の皮算用だった。

タイミングよくスタートで前に飛び出すも、1コーナーまでアドバンテージは生きなかった。なんともタミグラらしい展開(!!)に陥ってあえなく撃沈。早々にフェンスにつかまりリバースに入れるハメに…。

有利な前列で勝負させてもらえず、1回めより5秒も落とすという残念な結果に。ガックリなんてもんじゃないっす。

順位は16番手まで急降下。こうも上手くいかないのはどうしてなんでしょ!?

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ううぅぅ・ ・ ・ ・


Stグランプリ

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失意のMスポーツ予選から立ち直る間もなく攻める姿勢はどこへやら。こっちでも同じような失敗をしたら1日を棒に振ってしまう…と、超慎重にスタートしました。

サイドからの強烈な寄せはスロットルオフで引き下がって回避。前列からだというのに全開で1コーナーに飛び込めないなんてちょっとフラストレーションが。

二度めは引かない。ここからは強気で。抜け出してからは慎重に周囲をうかがいながら落ち着いて周回を重ねトップゴール。

無事タイムアップに成功、全体で2番手のポジションまでジャンプアップできました。ナイス!!

レース後の車検で測定されたKV値は2159。少し下げ過ぎてたっぽい。

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☆  ☆  ☆  ☆


決 勝

Mスポーツグランプリ

代表権争いの圏外なので、気楽に楽しいレースができればってことで緊張感はゼロ。

ただ、14台出走の6番グリッドと、いろいろ問題が起きやすいポジションでもあるため、スタートから半周くらいまでは集中力MAXでいこうと。

スタートしてやはりというか、そのいろいろは起きた。よく見て避けて避けてどうにか抜け出す。先頭をゆくマシンはとうに逃げ切りモードでだいぶ先。なんかここで集中力が一気に緩んだ。

レース終盤、他のマシンと接触してひとつポジションを落として3着でフィニッシュ。


Stグランプリ

走行前のミーティングの際、ほかのファイナリストのマシンを見てみるとスリックタイヤの装着率がやけに高いではないの。レーシングラジアルは自分含め2~3人!? 「やっぱり正解はそっちなの!?」とちょっと動揺。

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一方、シャーシはバリエーションに富んでいて、シャフト車・ベルト車相まみれの混戦模様。現行モデルはほぼ揃っていたんじゃないでしょうか。ボディはNSXが圧倒的人気で、最新のポルシェGT3が1台おもいっきり異彩を放っていましたね。存在感も速さの面でも。

レースは前のほうのグリッドからなので、比較的心にゆとりを持ちつつスタート(←根拠不明)。

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走り出してすぐタイヤのグリップに不安を覚えた。前が滑って遅れてリヤが滑るみたいな動き。ラインが定まらずコントロールがむずかしい。

自分がイメージするより内側に入ろうとしてるみたいで、マーカーに触って危ないったらありゃしない。で、やはり引っかけて飛んだ。バックストレートからの左がもっとも手こずり、巻きまくってやはりインに乗り上げる。そしてまた飛んだ。

原因は一体なんだったんでしょう。1回崩れたリズムは戻ることなく予選のときのようにスマートに走れなかった。

結局5位フィニッシュでレースは終了。まわりはみんな上手な選手ばかり。そんななかじゅうぶん善戦できたと思う。TT-02 TYPE-Sもよくやってくれました。

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☆  ☆  ☆  ☆


ジュニア軍団からオヤジ衆まで地元勢のあまりの激っ速無双ぶりに夢も希望も見出せない掛川のレース(←大袈裟)と違って、ほんと現実世界に戻った気がする。

特設ならではの難しさも全員イコールでワイワイあれやこれや。誰も正解を知らないなかでの駆け引きなんて最高の醍醐味で。参加者みんなが存分に楽しんでいるような、そんな雰囲気の東京大会が大好きです。(※レベルが高い低いとかそういうことが言いたいわけじゃないです)

2019年を最後にコロナ禍で開催が見送られ、空白の期間を経てようやく再開。がしかし、喜びもつかの間で、この東京大会、おそらく今回でこの場所での開催は最後になりそうな。ビルの建て替えで、解体→完成まで数年の長い期間がかかるってことだからこればかりはどうしようもない。

レースが終わってTOCビルを出るとき、古びた建物を見上げながら「これでもうここに来ることはないのかぁ」としんみり。なんともいえない寂しさがこみ上げてきました。

今回は参加者を関東圏に限定したのもよかったですね。東京・神奈川は大都市で人口も多いエリアだというのに、RCのレースイベントはショップ主催のタミチャレ等含めここ数年皆無に等しいんです。みな機会に飢えているというか、待ちに待ったというか。

あるエントラントの「よその地域から来る腕自慢はある種の“荒らし行為”だよ」というひと言はインパクトがあって刺さりました~。主催者側からの制限には「英断だ」と。それだけみなさんこの“場”を大切に思っているということなんでしょうね。

今後、このエリアでのタミヤGPがどうなっていくか、非常に多くのひとが気に留めていたのも印象的です。「どこかいい場所がないもんかねぇ」なんて会話のやり取りをどれほど耳にしたことか。

いちばん頭を悩ませているのはもちろん主催者側であって、われわれ参加者はなにかアシストできないか、本気で考えなくてはと思う次第で。

「東京、横浜に関しては3,000円までなら出すでしょ」なんて、参加費について言及されているかたもいましたね。どこでやることになるにせよ、開催場所の専有にかかる費用がこれですべて賄えるとは思えないけど、少しはフォローになるだろうと。

かつて存在した出版社(メディア)対抗レースの枠で渋谷、お台場、浅草等々、都心のにぎやかな会場でのレースに何度か参加させてもらいましたが、いま思えば、段取りからなにから見えない部分での運営サイドのご苦労は相当なもんだったんだなと。その変遷からも場所を抑え続けることの難しさが垣間見えるってもんです。

はたして次回はあるのか。一方的に期待してばかりというのもなんなんで、開催場所について候補となり得る有力情報等あれば、みなさんどんどん提供していきましょうぜ。

またの機会を心より待ち望みましょう!! 


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【REPORT】第32回 タミヤグランプリ全日本選手権 東京大会(前編)

3年間の時を超えついに復活!! (そしてラストラン!?) 

ビルの中、それも13階という高層フロアに設営された特設コースで唯一無二の空気感に包まれる東京大会。まもなく当該ビル(TOC)が建て替えられるということで、この環境でレースイベントが行われるのはおそらく今回が最後となりそう。いざ最終決戦へ!!

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2023/07/29 五反田TOC 13階イベントホール

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参戦記 その1
~準備編~


マシンメイク

Mスポーツグランプリ  [M-08 CONCEPT]
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カーペット路面でのレースということで、今回はリヤ駆動のM-08をチョイスしました。やはり駆動輪にカッチリ食うタイヤを使えるのは大きいでしょうと。

戦術的には、使うタイヤは前後Mグリップ(Hインナー)を基本として、もうちょいトラクションを…となったらリヤにのみスーパーラジアル・ハード(SHインナー)を履く、というかんじでいく。

いずれの組み合わせもバランスは良好で、弱アンダー気味のけっこう思い切って握ってイケる特性です。

以前は路面に合わせてそれなりに細かく仕様変更をしないと気難しいところもあったのですが、現セッティングにしてからは、突き詰めた速さこそないものの、舗装路でもカーペットでも素直に動いてくれてとってもラクチン。軽々に巻かない安心感があってお気に入りです。

デフはボールデフでスタートし、路面が上がるなどでもっと蹴り出しが欲しい局面になったら5000番へ。もし、勝負所と感じるシチュエーションがあれば、10000番相当のやや重めに作ったギヤデフへの交換まで視野に攻めの姿勢でと(予定)。

ひとつ冒険したのはアンプ。あえて前モデルのTBLE-03Sを載せて挑むことにしました。中間域のコントロール性やブレーキの扱いやすさなど、04SRのほうが優れた面はたくさんあるんですけど、03Sのドンと出る一発の特性が捨てがたく。

スタートの瞬間の転がり始めの10cm20cmでどうにか優位な展開にもち込んで…みたいなことを期待して賭けてみます。


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ほぼノーマルでデフのみボールデフに換装。ダンパーセットがまずまずいいところに落ち着いてくれて路面やタイヤコンディションを問わずよく走るようになった。カーペットではロールが大きめなので、バッテリーホルダーが接触しないよう車高は高めに設定。


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冬場や屋外アスファルト路面だったら先代アンプの出番などまずないでしょう。繊細なスロットルコントロールができるのは断然現行の04SRほうですから。03Sはブレーキは使えないに等しいですし。出だしの一瞬のアドバンテージが欲しくてここは勝負に出る。


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2020年12月の掛川でのチャンピオン戦に出場したときのボディをそのまま。未熟さによりクラッシュして負った赤タン青タンは、自分への戒めとしてはそのままにしてあります。これ以上キズを増やさないように慎重で丁寧なドライビングを心がけないと。


■SPEC.
サーボ: Futaba S9570SV
アンプ: TBLE-03S
モーター: TBLM-02S 17.5T(KV2165)
バッテリー: LF2200-6.6V
タイヤ: F Mグリップ / R Mグリップ
インナー: F ハードスポンジ / R ハードスポンジ
ホイール: スイフト11本スポーク
ダンパー: CVA スーパーミニ(F 3H/#250 R 2H/#400+Oリング)
スプリング: F ショートII黒/R ショート黒赤
駆動系: ボールデフ
ボディ: マツダ ロードスター
全備重量: 1260g



Stグランプリ  [TT-02 TYPE-S]
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掛川でTB-05が期待したほど車速で優位さを見せなかったことから、東京大会は扱い慣れたTT-02Sにスイッチ。TBに比べてアグレッシブにイケるというか、接近バトルに強いのはこっちだろ的な感覚があったりもするんですよね何故か。要するに信頼していると。

M-08同様、こちらもアンプをTBLE-03Sに変更しています。出だしのドンに期待して。

スペック的には特別変わったところもなく、よくありがちなオーソドックスなセットアップ。サスアームはTA07ミディアム、ダンパーはMシャーシ用の短めのもの(F 59.0mm/R 57.5mm)を使い、大径グリーンスプリング(ロング)を組み合わせています。このあたりに関しては最近流行りのソフトめ仕様と対照的なかんじといえるかも。

駆動系は前後ボールデフ(TT-01用)を基準セットに、状況によってフロント側のみAWグリス封入の重めデフもしくはワンウェイに換える、という戦い方をイメージ。コースレイアウト次第でハマるセットは変わってくると思われます。

ボディはスバルBRZ、タイヤはMNレーシングラジアルで。


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駆動系をどうキメていくかでいつも悩まされる。万能な前後ボールデフでいいっちゃいいんですが、選択肢がいろいろあるとつい欲が出るってもん。車速の伸びと前に出るかんじが欲しいならワンウェイ、スタビリティを求めるなら重デフといったところでしょうか。


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全開か全オフか、みたいなドッカン系パワーフィールの03Sアンプが吉と出るか凶と出るか。今回は最高速ではなくゼロ発進時の瞬発力で勝負。どうにかアドバンテージが得られればと。決して扱いやすいとはいえず、セナ足のようなスロットルワークが不可欠。


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これでタミグラ参加3戦めのBRZ。普段使いしているのでもうけっこうボロいですが、なんとか誤魔化しつつ。ウイングなしでもよく走るし、最近のお気に入りなのでまだまだ活躍してもらわないと。


■SPEC.
サーボ: Futaba S9551
アンプ: TBLE-03S
モーター: TBLM-02S 17.5T(KV2159)
バッテリー: LF2200-6.6V
タイヤ: ミディアムナローレーシングラジアル
インナー: F/Rスポンジ
ホイール: 5本スポーク
ダンパー: Mシャーシ HGダンパー(F 3H 1.3mm #250 / R 3H 1.3mm #250)
スプリング: F 大径スーパーソフト(緑)/R 大径スーパーソフト(緑)
駆動系: F ボールデフ(締め込み強め)/R ボールデフ(スルスル)
ボディ: SUBARU BRZ
全備重量: 1425g



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本番数日前のフィーリングチェックでは2台とも好感触。あえてひとつ注文をつけるとするなら、M-08のトラクション面がちょっと、ってくらい。タイトコーナーの立ち上がりでわずかにパワーが逃げている感が。デフ交換で対処可能と判断し、あとは当日の路面状況を見てってことで。



[後編に続く]





【REPORT】第32回 タミヤグランプリ全日本選手権 東日本大会(後編)

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参戦記 その2
~実戦編~


練習走行

今回設定されたレイアウトはかなり広めで、掛川でしか体験できないような独特の見え感となっています。タイトなシケインが操縦台から遠くにあったり、至るところコーナークリッピングポイント付近にオレンジのマーカーがセットされていたりと、なんともいやらしくムズカシイかんじ。

難易度が上がれば上がるほど経験値の差で地元勢に有利に働くので、遠征組にはかなり厳しいコースと言えそう。

あさイチ恒例、まずはMスポーツから。

タイヤは前後ハード+スーパーハードインナーで、フロントには2~3分走って皮剥きしただけのモノ、リヤには9分山程度のモノを装着してコースインしました。

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感触はまずまず良好。巻くような気配は微塵もなく、しっかりしたグリップ感で調子よく走る。

Stのほうも車体にとくに問題を感じることもなく無難に終了。どっしり安定してるのによく曲がってコントローラブル。これならオッケーでしょうと。

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それにしても、コースの1周がここまで長いと、限られた時間内ではいくらも周回できず、覚えられないし慣れもしない。毎度のことだけど、ほんと、どこを走ればいいのやらさっぱり。手こずることを覚悟したのでありました。


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左手奥のシケインの狭さやクリップ付近にひっそり設置された意地悪マーカーについてピットエリアでは喧々諤々。やはりみなさん攻略には苦慮されているようす。「練習は地元のひとは1分で他県からの参加者は5分とかにすれば多少なりとも不公平感が払拭できていいのに」なんて声も聞かれましたね。


☆  ☆  ☆  ☆

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予選1回め

Mスポーツグランプリ

しょっぱなからいきなりやらかす。

練習走行で問題なかったタイヤをそのまま使う予定で準備してたんですね。で、ゴミ取り目的でタイヤに養生テープを貼ってい置いておいたのですが、剥がすタイミングを見誤った、というか、これが長く放置しすぎてしまったようで…。

暑さのせいか、タイヤにおもいっきりベタつきが残ってしまい「ヤバい!!」と焦りまくる事態に。

出走直前にクリーナーで拭き取るとか怖くてできないし、どうするか…と悩んだ末、別のタイヤと交換することを決断。リヤのみ8分山くらいの中古を当てがいました。

いろいろと不安が積み重なるなか予選開始。1回めは前列からです。

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まぁ最悪でした。まったくまともに走れず…。

スタート直後の1コーナーで後ろからプッシュされコンクリの島で跳ね返され、あとはなんだかグダグダに…なかんじで。

マシンがとかタイヤがどうこうではなく、あまりにも想定外すぎて、のっけから人間の精神がやられてしまった。勝負の前列だっていうのに、あっさり権利を失うような展開で集中力がプッツリ断裂。頭に血が上り手が震え、冷静にマシンをコントロールすることができず酷い有様の2分間となっちゃいました。

結果は80台中34番手。

過去最悪の散々な内容だったのでもうガッカリ感もハンパないです。何度かマシンが激しく宙を舞う場面もあったので、壊れていなかったことだけが唯一の救いです。


Stグランプリ

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やはり今回もMスポーツとStクラスのインターバルの都合で進行がややこしい。Mが最終組なので、走ったあとマーシャルやってピット戻ってきて、のタイミングだとそれからの充電じゃ間に合わないんです。

なので、Mの出走前に充電を終わらせ、すぐに出られるようスタンバイしてる必要があって。

一応、充電後はトリクル*がかかってるんですが、これがまたよろしくないようなんですね。タミグラでは7.3Vカットで充電してるので、普通に充電して仕上がってからいけばまったく問題ないはずなんですけど、トリクルで放置するとなぜかかなりの確率でバッテリーチェックに引っかかる。
(※微電流を流して電圧を保持する機能)

7.3V以上には上がりようがないのになぜかダメ。電圧が上がってパワーが出るなら文句は言いませんが、走行感覚的にはトリクルかけようが充電終了から時間が経っていたら相応にパワーダウンしてるっぽいのにどうしてよと。このへんはいずれしっかり検証しないとですね。

TAMIYA GP 20230715 20

走りのほうはまずまずで、きっちり攻め切った感はないものの無難に終了。スタート直後の1コーナーでガチャガチャ食らって後方に沈んだわりにはそこそこ巻き返せたような。

65台中15番手となりました。


☆  ☆  ☆  ☆


予選2回め

Mスポーツグランプリ

先の予選でのすったもんだで右前タイヤの接着が一部剥がれてしまったので修復しようと瞬着を取り出す→なんか面倒臭ぇ→別のタイヤに交換して対処。

1回めのあまりの不甲斐なさで戦意が喪失しかけている状況下では、普段にも増して横着さに輪がかかるっぽい。「ま、なるようになるだろ」と。

TAMIYA GP 20230715 30

すでに後がなくなったので、後列でもあるし、2回めはとにかく安全運転に徹しようと。他車と危険な車間にならないように単独走行をめざす作戦で行く。ブツかったりコケるのも怖いからインは攻めすぎない。どうにもリズムが噛み合わないときって、ありますよね。

TAMIYA GP 20230715 32

スタートしてからは、スロットルを抜きまくって避けて避けてからの序盤の小競り合いをほどほどで切り抜ける。絡んでスピンなど若干のロスはあったもののどうにかフィニッシュ。

80台中12番手まで挽回。

なんとかメイン分けボーダーのラインの上に滑り込みました。最後尾からながらA決勝走れることに。

今回はマシンにだいぶ助けられた。人間側が相当ポンコツなことを思えば上出来でしょう。



Stグランプリ

今回は前年のジュニアクラスの上位者が揃って移行してきて、レベルの高さもひときわ。最低でも3秒くらいは詰めないとAメインには届きそうもない。

求められるのは完全ノーミスの走り。それでどこまで攻めてイケるかという。

TAMIYA GP 20230715 33

開始からまずまずの序盤を経て中盤へというとき。後方から迫ってきたマシンにラインを開けるかもう少しようすを見るか迷った挙句、中途半端になって自ら縁石に当ててロスしてしまったのが悔やまれる。

TAMIYA GP 20230715 21
後方から迫り来るマシンに気を取られて固いコンクリの島にガツン!! 赤い塗料痕がなんだかとっても痛々しい。この日おろした新品ボディだというのに。

Stはワンミスが命取り。結局、1回めからわずかしか詰めることができず、ややポジションダウンして18位。決勝はBメイン8番手からのレースとなりました。


☆  ☆  ☆  ☆


決 勝

Mスポーツグランプリ

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操縦台に向かうのは錚々たる顔ぶれでチャンピオン戦ファイナルかってくらい。自分だけ場違い感があるような、どこか傍観者的なかんじのちょっと言い表しづらい心境です。

マシンはやはりM-07が多かったですかね。GRヤリスボディが最多勢力で、デミオは自分ともう1台くらいだったでしょうか。

まぁでも、いずれにせよレースはいちばん後ろのポジションからなので気負いはナシ。Aメインはぶつけてくるような走りをするひとはいないので、自分がやらかさないようにと、それだけ意識して集中します。

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おそらく上位陣と自分とではラップタイムに相当な開きがあるだろうと思われ、周回遅れになるならどこで譲れば安全か、などと考えながらいざスタート。

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直前のグリッドのマシンが思うように加速しないようでパスして1コーナーへ。その前はもうすでにだいぶ先行している模様。

引き離されないようになんとか前を追っていたら前車がオワンジャンプからのコースオフ。ひとつポジションアップして10番手に。

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そこからは前に追いつくような雰囲気もなく、このまま単独でただ周回を重ねるような展開が続くか…と思われた矢先、激しくバトルし合っていた前の2台がシケイン入り口で絡むように接触→ともにスピン。そのわきをするりと抜ける。8番手まで。

レース終盤、シケインでかわしたマシンのうちの1台から猛追を受ける。ビタづけされ「いつでもどこでも抜けるぜ」とばかりに揺さぶられる。

シケインの切り返しで何度かお互いのボディサイドが接触するも、決して飛ばしにくるような強引なかんじではなく、絶妙に抑えて次のチャンスを虎視眈々と狙ってるところに本物の凄みを感じる。ほんと「うまいなぁ~」と感心させられまくりで。

レベルの差は明白。フツーに走ってたらいずれ抜かれるに違いないので、走行ラインをあえて乱して抜きづらさを図って抵抗してみましたが…ちょっと露骨にブロックしすぎたかなぁという思いも残ったりして。

どうにかそのままチェッカーを迎え、8位というリザルトでレースを終えました。いい経験をさせてもらいました。


Stグランプリ

まんなか付近の8番グリッド。スタート後の混乱だけ注意して、あとは成り行き任せでいきましょかと。

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1周めはまずまず順調で、6番手7番手あたりを競い合う展開。ところが序盤早々、メインストレートなかほどで後方から追突され姿勢を乱しハーフスピンを喫す。

「なんだかな~」と思うと同時に「追突されるってどういうこと!?」と頭の中は疑問符だらけに。

ひょっとして、こちらの車速がえらく遅いの!? それともまわりがウンと速い!?

レース中盤にも、最終コーナーで1車身ほど離れて後方にいた黄色いマシンにストレートで並びかけられ1コーナーで刺されるという事態が発生。

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結局、ほとんどなにもできずスタート位置とおなじ8位でフィニッシュ。スピードが見劣りするという、なんだかすごく無力感の残るレースとなってしまいました。

こうも車速に差があるとさすがにキツイ。TB-05だからギヤ比で不利なこともなく、モーターのKV値設定が同等とすれば考えられるのはバッテリーの電圧差くらいしかないわけで。

となると原因はやはり充電管理かなと。

前回大会もそうだったのだけど、MスポーツとStクラスの決勝の間隔が短すぎて、Stの充電をMの出番前に済ませておかないと準備が間に合わないというのは、ちょっと痛すぎる。

特に今回は、Mスポーツ走行後のコースマーシャルをひとにお願いしなきゃならないほどギリギリの進行だったので、スケジュール管理の難しさはなかなかのもの。早め早めに動かざるを得ず。

このあたりは、もっとうまく立ちまわる方法を見つけないとなりませんね。


☆  ☆  ☆  ☆


最終結果はM-SportsグランプリがAメイン8位、StグランプリがBメイン8位となりました。

マシンの出来に救われたMスポーツ、その陰でいまひとつ出し切れず奮わなかったSt。レベルの高い掛川大会でこの成績なら御の字とも言えますが、もうちょいやれたかも、という気持ちが少なからずあったりするのも正直なところ。

なんせ「攻めきった感」もなければ「全力で勝負した感」も皆無。バタバタしてるうちに終わっちゃったというかんじ。レース慣れしてないのでこのへんはしょうがないですね。

切り替えて次回大会がんばるとしましょう。
今度はM-08&TT-02Sで勝負!! かな。

参加されたみなさんおよび運営のみなさん、どうもお疲れさまでした。


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今回はコースが難しく、人間がアジャストしきれずマシン性能の100%を引き出せずじまいだった。だから途中でのセッティング変更等々はいっさいナシ。攻め切れてないからその必要性すら感じ取れないという。M-07はタイヤ脱着くらい、TB-05にいたってはマジで1日を通してバッテリーの載せ替えしか触っていない。ここは前向きに「まだまだ伸びしろがあるぜ」ということにしておきましょうかね。










【REPORT】第32回 タミヤグランプリ全日本選手権 東日本大会(前編)

ますます熱気増す天王山掛川ラウンド!!

毎度レベルの高いバトルが展開される掛川大会。今年はいよいよ「タミヤワールドチャンピオン決定戦」が復活するってことで、エントラントたちの本気度もフルブースト!! 夏らしい陽気も手伝って、どのクラスもまるごとHOTすぎ!!

TAMIYA GRAND PRIX
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2023/07/15 タミヤ掛川サーキット

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参戦記 その1
~準備編~


Mスポーツグランプリ  [M-07 CONCEPT]
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ラジアル系タイヤのコスパがべらぼうにキビシイこともあってか、最近、地元サーキットではM車を楽しむひとがめっきり減ってしまい…。セットアップ等に関する情報共有もままならず、意欲という意味では、ちょいとばかり低空飛行気味。

前回の掛川大会では、己を奮い立たすようオプションパーツをたんまりブチ込み気張って挑んでみたものの、結果には結びつきませんでした。

そんなこんなの事情から、今回は、再び扱いやすいノーマル風味仕様にデチューンして、ゆるりとお気楽スタンスでの参戦です。

もうね、ぶっちゃけ、ナニをどう触ってもどれだけ丁寧に下準備しようとほとんど無意味では!? と思えるようになってきちゃったのね。

現地路面とタイヤのマッチング。これがすべて。性能の95%を支配しているのがタイヤで、ハマればよく走るしはずせば走らないと。(←あくまでも本人分析)

昨年7月のレースでは、普段調子よく走る数パターンを持ち込むもどれも不発。9月のレースではもう一歩踏み込み、入手可能なあらゆるタイヤを事前に試し、これならという組み合わせで出走。しかし、それも正解にたどり着いたとは言い難く。

おなじ夏のアスファルト路面であっても、日差しがガンガン照り付ける炎天下の灼熱路面と、屋根あり(+オイル成分あり)の掛川は完全に別物。よその場所での事前テストや調整はあまり参考になりませんよということを強く思い知らされたのでした。

というわけで、今回も策として「いろんな性格のタイヤを用意する」戦術は継続しますが、多くは望まないことにします。適当なヤツを適当に見繕って…的な大雑把な準備でよしとする。減り具合とインナーの種別くらいは管理しますが、あとはもう運任せでよかろうと。

どのロットが食うとかライフがどうとか、もうその手の憶測(??)や与太話(??)はシャットアウトして、本番は成り行きまかせの出たとこ勝負。開き直っていくしかないでしょうと。

そうそう、ひとつポイントをあげるとするなら、スッカスカの減衰力激弱ダンパーにかためのバネ(ショートIIハード)を組み合わせるFサスセッティング。タイヤの良し悪しに振りまわされないための苦肉の策なんですが、これが意外と効果テキメンで、いいかんじにフロントの引っかかりを防いでくれて調子いいの。走らせやすさでいえば過去イチかも。自分的夏場のご機嫌セットです。


TAMIYA GP 20230715 07
参戦マシンをM-08にするかどうかで直前まで悩みまくった。自分のM-08はタイヤに関しては寛容で、M-07ほど性能のすべてを依存せず“大はずし”がないので。だけどそんな「安パイ作戦」が通用するほど掛川のレースは甘くない。M-07の一発の速さに期待して挑む。


TAMIYA GP 20230715 06
リヤにスタビ組んでるくらいで基本ノーマル。最近はフロントのスプリングをハードめに振っていくセットがマイブームで、現状ショート黒青とショートIIの黒白を状況によって使い分けているかんじ(真夏屋外用)。ダンパーはとことんローフリクション化したヤワめ仕様で。


TAMIYA GP 20230715 08
一昨年掛川で使って視認性に難ありだったブラックデミオを再び。両サイドにゼッケンベース貼ってボンネットを白にして…等々、少しでも見やすくなればと悪あがきを施す。クラブマンレーサーっぽくて意外とイケてるかも。表面塗装なのでコケられんませんが。



■SPEC.
サーボ: Futaba S9570SV
アンプ: TBLE-04SR
モーター: TBLM-02S 17.5T(KV2174)
バッテリー: LF2200-6.6V
タイヤ: スーパーラジアル ハード
インナー: F スーパーハードスポンジ / R スーパーハードスポンジ
ホイール: スイフト11本スポーク
ダンパー: CVA スーパーミニ(F 3H/#250 R 3H/#350)
スプリング: F ショートII黒白/R ショート黒青
駆動系: ギヤデフ(#100000)
ボディ: マツダ デミオ(軽量)
全備重量: 1265g



Stグランプリ  [TB-05 PRO]
TAMIYA GP 20230715 02

このレースのために新規で仕込みました。言うまでもなく思惑は車速アップです。

昨年の同大会でTT-02 TYPE-Sが抜群によく走ってくれたにもかかわらず、ほんの少し、わずか百分の数秒足らずの僅差でAメイン進出を逃したことが惜しくて頭から離れなかったんですね。

「ギヤ比ハンデ(トップスピードが不利)がなければもっと戦えたはず」そんな思いが募るあまりの衝動的なマシンチェンジ。車速への期待だけがモチベーションになってると言っていいかもしれません。

慣れ親しんだTT-02 TYPE-Sとはちがって、TBはまだ自分のモノになりきってない感があって、マシンメイクはいまだ試行錯誤中だったり。引き出してるポテンシャルは70%くらいがいいところでしょうか。

肝である駆動系(前後デフ)のセットアップも、正直、最適解が見いだせておりませぬ。ギヤデフのオイル粘度ちがい、ボールデフ、ワンウェイすべての組み合わせを試しましたが、どれも一長一短でなにをもってベストと評価していいのやら。

一応、本命はフロント10万番オイルギヤデフ+リヤボールデフとして、路面が上がったとき、ここ一番の勝負手としてフロントワンウェイ+リヤ3000番オイルギヤデフに…といった構想を軸に臨もうかと。ま、フツーっちゃフツーですが。

警戒すべきはアンダーで、曲がり待ちするような状況に陥ることだけは避けたい。コースレイアウトによっては前後3000番なんてセットもありかもなーんて。

車重がだいぶ重めなので、本来ならダイエットして挑むべきなのでしょうが、今回はそこまで手がまわらないのでやむなくそのまま。軽いTA08あたりとは150g近くもちがうとか、考えると馬鹿らしくなるのでこの点は目をつむります。グリップが上がってきたら不利なのは否めないでしょうな~。

ボディは、定番のNSXにするかさんざん迷ってGR86をチョイスしました。NSXがあまりにも人気すぎて、逆にちょっと使いづらいというか。「ワンメイクのようになってもなんだかなぁ」という、ある種ひねくれ思考の表れともいいます。

タイヤはMNレーシングラジアルの一択。ド新品おろしたてでいく。


TAMIYA GP 20230715 03
安定志向でコントローラブルなF10万番+Rボールデフ仕様に対し、タイムが刻めて軽快な挙動のFワンウェイ仕様。車速が低いStクラスはマシンコントロールがほぼ支配下にあるので、走行特性は好みで決めるのではなく速さで決める。失速を招くFダイレクトは論外とした。


TAMIYA GP 20230715 01
精悍な顔つきがカッコいいGR86。ガルグレーという少々シブめのカラーリングで特徴を出してみた。ナニ!? ちょっと爺臭いって!?



TAMIYA GP 20230715 04

■SPEC.
サーボ: Futaba S9571SV
アンプ: TBLE-04SR
モーター: TBLM-02S 17.5T(KV2170)
バッテリー: LF2200-6.6V
タイヤ: ミディアムナローレーシングラジアル
インナー: F/Rスポンジ
ホイール: 5本スポーク
ダンパー: TRFスペシャルダンパー(F 3H 1.3mm/#300 R 3H 1.3mm/#300)
スプリング: F 大径スーパーソフト(緑)/R 大径スーパーソフト(緑)
駆動系: F ギヤデフ(#100000)/R ボールデフ
ボディ: TOYOTA GR86
全備重量: 1450g







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